感覚を言葉に、言葉で感覚を

感覚を言葉にとどめ、言葉で感覚を蘇らせる

主観もいいもんだ①

この4月から整体の初等講座に通っている。

といっても、別に整体師になりたいわけじゃない。特殊な能力を身に付けたいわけでもない。

ただ、自分の身体を感じ、感覚を味わいたいから。

私は、客観的思考を崇め奉り過ぎて、どうやら主観的感覚に長らく封をしてきたことにようやく気が付いた。

主観は、わがままで一方的で、単なる思い込み、妄想、、、と馬鹿にし過ぎていた。

でも、そもそも、人間の五感って、主観的じゃないか。

 

ということで、月一回のこの講座では、とことん主観的になってみることに決めた。

共に学ぶメンバーには、先生のお弟子さん、夜行バスに乗って遠方から通う方、子育て中の方、看護師さんなど、皆さん熱心な方々で、つい、私もいつもの「真面目ないい子ちゃん」になってしまいそうになる。

が、私の目的は、自分の感覚で身体を味わうことなので、メモも細かく取ることを止めた。

いくら、先生が腰椎3番について解説しても、私自身が腰椎3番がどこにあるのか見つけられて、触れて感じられなければ意味がないからね。

骨も数えるけど、前回は、人それぞれから発せられてる気(気配)の違いについて感じることをした。

野口整体では、人の性質・体質を12種類に分類していることはネットで検索すればいくらでも書いてあるので、だいたいの特徴は頭に入っていた。

ネット情報をまとめると、1種も2種も頭部に焦点が集まる頭脳型だが、1種は何でも言葉で理解しようとする傾向があり、2種は言葉よりもイメージが先行するタイプ。1種は、人を上から見下ろすように世界を俯瞰できると安心し、2種は、自分の気配を主張するのが好きではなく、集団から離れて傍観する立場にいると安心できる。1種は、後頭部下(首の後ろ)が凝りやすく、2種は、首の横(胸鎖乳突筋)が凝り固まりやすい。

 

ここからは、ネットや教科書には書いてないこと。

先生が1種体癖の人の背中に手を当てたとき、先生のいうとおり、私は、その人の背中に細長い板が入っているように見えた(感じた)。

そして、2種体癖の人の背中では、先生の手が水に両手を浸けた時のような波紋ができ、静かに沈んでいくのが見えた(感じた)。

先生はそういう例えはしなかったけど、「2種の人の気は『無』です」という言葉に置き換えていた。

私には、水に両手が沈んでいくような感覚だと思った。

これは、きっと教科書には書いてない私だけの感覚かもしれない。

なんだ、ちゃんと私にも主観的感覚があったんだなと嬉しくなった。